こんにちは 泉北藤井病院 栄養科です。
6月度 ご当地メニューを実施しました。
6月は島根県です。
献立内容は うなぎ豆腐、つみれ煮、アラメ煮、ゆずようかんです。
まずは「うなぎ豆腐」。
1756年島根県松江市に接する中海(なかうみ)で突如うなぎが豊漁になりました。
松江の商人の一人が豊漁に目をつけ、20~30人で輸送団を組み、出雲街道を経て
岡山県、大阪府へと輸送されました。
輸送団が歩いたルートは「うなぎ街道」とも呼ばれています。
関西のうなぎは腹開きが一般的ですが、この大輸送をきっかけに広められたとも
いわれています。
現在でも出雲地方では、うなぎが食べられており、蒲焼きなどの一般的な食べ方
以外に柳川風にした「うなぎ豆腐」が食べられています。
うなぎ豆腐は、うなぎと角切りにした焼き豆腐を合わせ、出し汁で10分ほど煮込み
そこに白ネギ、きのこ、春菊などを入れて一緒に炊くことで作られます。
次に「つみれ煮」
島根県は沖合に対馬暖流が流れており、漁場に最適な環境がととのっています。
そこでよくとれる沖ギス(ニギスともいう)は脂乗りがよいものの、鮮度が落ちるのが
早い為、干物やつみれやはんぺんなどにして食べられます。
沖ギスの他にアジやトビウオなどと一緒にすり身にし、ごぼうなどの野菜や生姜汁などを加えて出し汁で煮て食べられています。
今回は魚の種類が違いますが、白身魚のすり身にキスを加えてつみれ煮を作りました。
次は「アラメ煮」です
アラメ?と思われる方もおられるかと思いますので、まずはアラメの説明から。
アラメはコンブ科の海藻で、デコボコと荒い表面から名前がつけられたと言われています。
蒸してからカットし乾燥されます。
似たものにひじきがありますが、ひじきはホンダワラ科の海藻で、蒸した後そのままの形で乾燥されます。
茎の部分が長ひじき、芽の部分を芽ひじきといいます。
さて、このアラメですが、海に囲まれた隠岐(おき)地方では多彩な海藻が収穫でき、
中でも隠岐のアラメは特産となっています。
昔から地元民に親しまれている隠岐アラメの炒め煮は地元民から馴染みのある代表的なアラメ料理です。
最後に「ゆずようかん」ですが、
これは島根県の老舗で有名な富士屋本舗さんのゆずようかんを見て、調理師が何かデザート1品と考え作りました。
次は7月。担当調理師は順番に交代していますので、一度した都道府県がでてくるかもしれませんが、次回もお楽しみに。