医療法人良秀会

医療法人良秀会のブログ

大動脈瘤 患者様に合った治療方法を選択

こんにちは

高石藤井心臓血管病院 心臓血管外科医師の永田です

 

大動脈瘤とは、大動脈が通常の1.5倍以上に拡張した状態であり、65歳以上の男性の10%が罹患するといわれております

 

〇年齢・ご希望等を考慮し、治療法を選択

人工血管置換術

大動脈瘤治療法の伝統的な選択肢で、胸部または腹部を切開し、疾患部位(動脈瘤)を人工血管に置換し、大動脈を修復する術式です

長期の耐久性や安全性が確立された、確実な治療法です

しかし、ご高齢な方や、他に大きな病気(心筋梗塞、脳梗塞、肺気腫など)のある方、以前に腹部の手術を受けたことのある方においては、危険性が高くなります

 

ステントグラフト治療

大動脈瘤の治療法としては、比較的新しい術式で、開胸・開腹手術と異なり体を大きく切らずに治療が可能で、体への負担が少なく、ご高齢の方や他に病気をお持ちの方でも、安全に行うことができます

両側の脚の付け根から動脈にカテーテルを挿入し、動脈瘤内側へのステントグラフト(人工血管に金網を合わせたもの)の配置によって、動脈瘤を血流から遮断します

腹部大動脈瘤に対する治療であれば、2~3泊の入院で済みます

しかし、動脈瘤のコブを取りきらないため、術後に何らかのきっかけでコブの中に血液が入ってしまうと、再び治療をしなくてはならなくなる可能性があります

 

〇当院ならハイブリッド治療も可能

大動脈瘤の部位によって、人工血管置換術やバイパス術、ステントグラフト治療

(カテーテル治療)を組み合わせる「ハイブリッド治療」も実施しております

人工血管置換術とステントグラフト内挿術、どちらも実施している当院だからこそ、どの部位にどちらの治療法が適しているか?ということを検討しながら治療法を選ぶことが叶います

f:id:MM500078:20220129145123p:plain

ハイブリッド治療の例(2つの胸部大動脈瘤がある方)

 

〇最適な治療方法をご提案

当院では、人工血管置換術とステントグラフト内挿術、どちらも同じ医師が担当しているため、それぞれの治療の長所・短所を熟知しており、患者様に幅広い治療法の選択肢のご提案が可能です

また、ステントグラフト内挿術後に、万が一、開胸・開腹手術の必要が生じた場合でも、同じ医師が担当いたしますので、経過観察等も把握できており安心・安全です


     医療法人良秀会は、堺・泉州地域で急性期から在宅までの医療・介護サービスを提供しています。