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第68回 日本透析医学会学術集会

こんにちは。腎・透析センターです。

本年6月に神戸ポートピアホテルで、第68回 日本透析医学会学術集会が開催されました。藤井病院、腎・透析センターからは、「効果的な減塩指導への取り組み~10年を振り返って~」の演題で発表させて頂きました。

当院が実施している効果的な減塩指導とは、採血にて患者様の1日食塩摂取量を算出し、その結果を用いて、月に1回、減塩指導を実施するという方法です。毎月、患者様に1日食塩摂取量の値を用いて指導すると、患者様は自分の現状把握(自分の食塩摂取量が何グラムなのか?)と、明確な減塩の目標設定(次は何グラムに挑戦しよう!)ができ、患者様自身の減塩に対する意識が向上し、より良好な体重管理が出来るようになります。

今回、減塩指導に取り組んでからの10年を振り返り、本当に当院の減塩指導方法が効果的なのかを検証しました。

今回の検証結果から、この減塩指導方法の導入前と導入後では、1日食塩摂取量6グラム未満の達成者割合と、透析間中1日の体重増加率3%以内達成者の割合が、良くなっているという結果がでました。また、長期間、指導を受けている患者様の方が更に良い結果に繋がっているという結果も得られました。

透析患者の自己管理において、減塩は必須の課題となります。1日食塩摂取量の目標値は6グラム未満です。減塩=つらいと思われがちですが、患者様にアンケート調査を実施した結果では、1日食塩摂取量6グラム未満達成者の方が、つらくないと回答した方が多かったのです。減塩も、習慣化されると「つらくなく」継続できる!!ということがわかりました。

私たち透析看護師は、生涯にわたる透析療養生活から、少しでもつらさが軽減出来るように、効果的な指導を継続していきたいと考えています。

学会発表者に感想を聞いたところ、「学会発表は初めてで、データーのまとめやスライド作成も大変でしたが、自分たちが毎月実施している減塩指導方法の効果を証明する結果が得られて、とても嬉しかった。これからの指導も自信をもって取り組める。やって良かった。」と、「とにかく無事終わってホッとしている」とのことでした。

これからも患者様にとって効果的な指導が継続できるように、腎・透析センタースタッフで取り組んで行きます。

 


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