こんにちは
泉南藤井病院 療養病棟師長です。
ー 自分の余命が残り少ないとわかった時、
あなたなら誰と何をしたいですか ー
先日、Aさんはガンの告知を受け
余命が少ないことを知らされました。
看護師として何かしてあげられないか、
きっと不安でいっぱいだろう…と思い、
Aさんとゆっくり話す時間をつくりました。
意外にもケロッとしており、
「仕方ないよ、いろいろ言っても
どうすることもできへんし」とAさん。
会話の中で、
〝家で家族とご飯が食べたい″
〝ハマチが食べたいなぁ“
という思いを聴きました。
状態的に外出するなら今だと考え、
主治医やご家族に相談し、協力をいただき
短時間の外出を計画しました。
ご家族の車で帰って、家で昼食を家族と共に
食べ、帰院していただく予定でしたが…
後から聞いた話では、
結局は車の乗り降りがやっとで、
家には入らず(降りられず)、
車の中で麻婆豆腐を食べたそうです。
本人の思うようにはいきませんでしたが、
「家族とご飯を食べた」ことを
喜ばれていました。
私ならどうしたいのか、何をしたいのか、
どうすれば「いい人生だった」と思えるのか
看護師として何ができるのか…
考えさせられた今日この頃です。